キャバクラ業界で耳にする「メンバー出勤」という言葉。これは、キャバ嬢の働き方の一つで、通常の出勤とは少し異なる特別な形態です。
お客様との関係を深めたり、効率的に稼ぐための方法として注目されています。しかし、メンバー出勤には様々な側面があり、メリットとデメリットを理解することが大切です。
この記事では、メンバー出勤の基本的な意味から、実際の運用方法、そしてその良し悪しまでを詳しく解説します。
メンバー出勤とは?
メンバー出勤とは、キャバ嬢が通常のシフト以外に特定のお客様のために出勤する特別な勤務形態です。
主にキャバ嬢自身の指名客で店としてもVIP待遇したい太客向けに行われます。該当のキャバ嬢はそのお客様を接客するためだけに出勤します。
メンバー出勤の主な目的は、キャバ嬢が自身の売上を増やすことです。休日であっても、指名客の来店は貴重な売上機会となるため、キャバ嬢は積極的にメンバー出勤を希望します。
時給は通常の勤務と同じですが、キャバ嬢にとっては休日を返上してでも売上アップのチャンスを掴みたいのです。
例えば、「指名の〇〇様が飲みたいって言っていて出勤したいんだけど、メンバー出勤でもいい?」とキャバ嬢が黒服(ボーイ)に相談するケースがあります。ボーイは店の状況や方針を考慮し、許可するかどうかを判断します。
メンバー出勤は、お客様との関係を深めつつ売上を伸ばしたいキャバ嬢にとって重要な機会です。ただし、店の運営方針やルールに基づいて慎重に判断される必要があります。
メンバー出勤は太客が来店する時に行われる
メンバー出勤が認められるのは、いわゆる太客、つまり店としても大切にしたいお客様が来店する時です。これらのお客様は店の売上げに大きく貢献するため、特別な対応が認められるケースとなります。
また、太客が来店するからといって誰もがメンバー出勤できるわけではなく勤務態度が真面目なキャバ嬢の場合はメンバー出勤が認められやすいです。
日頃から熱心に働き、お客様や店への貢献度が高いキャバ嬢には、メンバー出勤という形で柔軟な働き方が認められることがあります。
ただし、メンバー出勤の可否は店の方針や状況によって異なります。ボーイ(黒服)や店長との相談が必要不可欠です。
メンバー出勤だけしているキャストはいる?
メンバー出勤だけで働くキャバ嬢は稀ですが、存在します。
これらのキャバ嬢の特徴は、お店として手放したくない知名度のあるキャバ嬢や、確実に売上を作ることができる人気キャバ嬢です。彼女たちは固定客を多く抱えており、通常のシフトに入らなくても十分な売上げを上げることができます。
しかし、このような働き方は特殊なケースで、多くのキャバ嬢は通常の出勤と、たまにメンバー出勤という組み合わせになります。
メンバー出勤をする際に事前に準備しておくことは?
メンバー出勤をするためには、事前の準備が欠かせません。ここではキャバ嬢やボーイ(黒服)が準備しておくことをそれぞれまとめます。
キャバ嬢がチェックしておくこと
キャバ嬢がメンバー出勤を行う前に、チェックしておくことは以下です。
- 黒服(ボーイ)に出勤可能かどうかを確認する
- 許可が出たら、お客様に連絡を入れる
- お客様の来店意思を再確認する
- 来店時間を決める
まず、キャバ嬢は黒服(ボーイ)に出勤可能かどうかを確認します。店の状況や方針によってはメンバー出勤が認められない場合もあるため、事前の確認が重要です。
許可が出たら、お客様に連絡を入れ、来店の意思を再確認します。同伴出勤になる可能性も十分あるので事前にお客様と相談しておきましょう。
黒服(ボーイ)がチェックしておくこと
黒服(ボーイ)側のチェックポイントは以下です。
- 来店の時間帯を確認する
- 同時刻の出勤状況を確認する
- 席の確保を行う
- ボトル類の補充を確認する
黒服(ボーイ)は来店の時間帯や席の確保、ボトル類の補充などを行います。特に、お客様のお気に入りのお酒やドリンクがある場合は、事前に用意しておくと喜ばれます。
これらの準備を怠らないことで、スムーズなメンバー出勤が可能となります。
これだけは準備しておきたい持ち物と服装
メンバー出勤時の持ち物と服装は、通常の出勤時と同様に重要です。
キャバ嬢は、ドレスや接客アイテムの準備を忘れずに行いましょう。急なメンバー出勤に備えて、店内に予備の衣装を保管しておくのも良い方法です。
いつでもお客様をもてなす準備ができていると勤勉さや情熱が伝わり好印象を与えることができます。
その他にもメイク道具や香水なども忘れずに。お客様との大切な時間を過ごすために、身だしなみには特に気を配りましょう。
メンバー出勤のメリットとは?
メンバー出勤には、キャバ嬢にとってもお店にとっても様々なメリットがあります。ここでは、その主なメリットについて詳しく見ていきましょう。
指名客との関係をさらに深める大きなチャンス
メンバー出勤の最大のメリットは、キャバ嬢が指名客との関係を深められることです。
通常の営業時間内では難しい、じっくりとした会話や特別なサービスが可能になります。お客様の要望に合わせた細やかな対応ができるため、満足度が高まり、より強い信頼関係を築くことができます。
この深い関係性は、将来的な指名の増加や売上げの向上につながる可能性が高いです。お客様との絆を強めることで、長期的な安定収入を得られる機会にもなります。
指名客の接客に全集中できる
メンバー出勤の大きな魅力は、指名客との時間に集中できる点にあります。
通常の出勤では、指名客以外のお客様との会話や、席替えなどの時間も必要となります。しかし、メンバー出勤では指名客だけに時間を使えるため、無駄な時間を省き、効率的に売上を上げることができます。
また、来店時間が事前に決まっているため、準備や心の余裕も生まれます。これにより、より質の高い接客が可能となり、お客様の満足度向上にもつながります。
特に固定客の多いキャバ嬢にとっては、自分の強みを最大限に活かせる働き方と言えるでしょう。
お店としても非接客時の給与を支払う必要がない
メンバー出勤は、お店側にとっても魅力的な勤務体系です。
通常の営業時間内では、お客様がいない時間帯でも給与を支払う必要がありますが、メンバー出勤ではその必要がありません。
実際に接客した時間に対してのみ給与が発生するため、余分な人件費を抑えられる点が大きなメリットです。
メンバー出勤のデメリットと注意点
メンバー出勤には多くのメリットがある一方で、注意すべき点やデメリットも存在します。ここでは、キャバ嬢とお店それぞれの視点からデメリットを見ていきましょう。
スキルアップの機会や新規客と出会うチャンスを逃す可能性がある
キャバ嬢がメンバー出勤をする場合の大きなデメリットの一つは、新規のお客様と出会う機会が減ってしまうことです。
メンバー出勤では、基本的に指名のお客様だけを接客するため、その間は新しいお客様との出会いがありません。これは、長期的に見ると固定客の幅が広がりにくくなる可能性があります。
また、他のキャバ嬢との交流も少なくなりがちです。店内での人間関係や情報交換の機会が減ることで、仕事に必要な刺激や新しい学びを得にくくなる可能性もあります。
キャバ嬢としてのスキルアップや、将来的な顧客基盤の拡大を考えると、メンバー出勤だけに頼りすぎないことが重要です。
メンバー出勤のキャバ嬢を頭数に入れることができない
お店側から見たデメリットとしては、メンバー出勤のキャバ嬢を通常の営業の人員として数えられない点があります。
通常の営業では、一定数のキャバ嬢を確保する必要がありますが、メンバー出勤のキャバ嬢はその数に含めることができません。そのうえ、丁重に扱わなければならない席が確実に増えるため負担は大きくなります。
また、他のキャバ嬢もメンバー出勤を希望し出すと通常営業に支障が出るため、店全体のサービス品質が低下する恐れもあります。何事にもバランスが大事ということですね。
まとめ:メンバー出勤について理解し効果的に取り入れよう!
メンバー出勤は、キャバクラでよく見られる特別な働き方です。これには良い点も悪い点もあります。
良い点は以下のとおりです。
- 大切なお客様との絆を深められる
- 効率よく稼ぐことができる
一方で、気をつけるべき点もあります。
- キャバ嬢視点で新しいお客様と出会う機会が減る
- お店視点でキャストの人員配置が少し難しくなる
大切なのは、これらの特徴をよく理解して上手に使うことです。あなたがキャバ嬢なら、自分の目標や将来の計画に合わせて、メンバー出勤と普通の出勤のバランスを考えましょう。
お店側も、誰がメンバー出勤できるかをはっきりさせて、みんなが公平に感じられるようにすることが大切です。うまく使えば、キャバ嬢もお客様もお店も、みんなが嬉しくなれる仕組みになります。
- キャバ嬢:効率よく稼げる
- お客様:特別な時間を過ごせる
- お店:お客様の満足度が上がる
このバランスを保ちながらメンバー出勤を活用すれば、お店の雰囲気も良くなり、売上げも上がっていくでしょう。